会長のひと言 (2017-05)

イソップ寓話の一つに「北風と太陽」の話があります。この物語は北風と太陽が力比べをする事になり、旅人の上着を どちらが脱がせるかと勝負をします。北風は力任せに旅人の服をぬがせようとしますが出来ず、太陽が暖かくポカポカ と照り続けると、旅人はたまらず上着を脱いでしまい、太陽の勝ちとなります。

しかし別の話では、旅人の帽子を取ることでは、太陽が暖かい日射しを照り付けると旅人は帽子をしっかりかぶり、 北風が力いっぱい吹くと吹き飛んでしまい北風が勝つ話もあります。 何事にも一つの方法だけではなく、結果を見据えて適正な手段が必要との教訓ですが、北風の様に乱暴に物事を進める のではなく、慌てずに着実に暖かく優しい言葉や態度を示す事により対話と協調が始まるのであって、厳しい条件や態 度によっては対立と争いの始まりになるのは明らかであり、急いでは間違うものです。

韓国の文在寅新大統領と安倍首相の電話協議の内容が多少の食い違いはあったものの「様々な課題はあるが知恵を絞っ て協力しながら良い二国間関係を築いて行く」と発表されたが、本当にその様に望みたいものです。

又、韓国の文在寅新大統領と中国の習近平国家主席との電話協議で、習主席は「中国の関心と憂慮を知っている。 相互理解を深め、両国間の疎通の速やかな実現を望む」と自ら電話をかけて来たのは、初めてのことで文新大統領への 期待度がうかがえる。北朝鮮の中央通信が文新大統領に対して祝意の内容を報道した事に於いても、文新大統領の太陽 の人柄が受け入れられた様に思える。

安定した経済発展や国民生活は、平和な時代でなければ成り立たないのであって、戦争になれば経済活動はおろか、 一番先に悲惨な犠牲になるのは国民なのですから隣国の朝鮮半島の安寧は日本人にとっても大変に重要です。 関係者は自国の利益のみを優先するのではなく、道理のある真摯な対応を望みます。

吉田松陰の教えに「君子は何事に臨んでもそれが道理(人として守らなければならない道)に合っているか否かと考え てそのうえで行動する。小人は何事に臨んでも、それが利益になるか否かと考えてそのうえで行動する」とあります。

私達も社内で色々な課題に直面した時は、吉田松陰の教えに従いたい。
私は多少貧しくても、人としての道を踏み外さない人間でありたい。

代表取締役   野村頼理